非破壊検査のメリット・デメリットとは?

製品や構造物の状態を調べる非破壊検査は、品質維持と健全性評価を両立できる有効な技術です。しかし導入や実務運用においては留意すべき課題も存在します。本記事では、非破壊検査のメリットとデメリットを客観的に解説します。

非破壊検査とは?基本概要と検査の目的

非破壊検査とは、材料や製品、構造物を壊したり傷つけたりせずに、きずや劣化を調べる技術のことです。寸法や機能を損なわずに内部や表面の状態を確かめられるため、健全性の確認や信頼性向上を目的として活用されます。英語表記の略称から「NDI」や「NDT」とも呼ばれ、製造現場からインフラ設備まで幅広く普及しています。

非破壊検査のメリット

検査後も環境負荷や廃棄物を削減できる

切断や分解を伴わないため全数検査が可能となり、抜き取りによる製品ロスが生じません。検査後も対象物をそのまま出荷・運用できます。また、異常箇所のみを特定して部分補修できるため、余分な廃棄物の排出を抑え、省資源や環境負荷低減に大きく貢献します。

事故を未然に防ぎ技術改良やコスト低減に貢献する

外見では分からない内部欠陥の早期発見により、重大事故や設備の停止損失を未然に防げます。さらに、試作品評価を通じて適切な製造条件を確立し、初期・中間工程で不良品を早期排除することで、無駄な手戻りを防ぎ製造コスト全体の低減に貢献します。

非破壊検査のデメリットと導入時の注意点

検査従事者の育成に時間がかかり専門知識や資格が求められる

適切な手法の選定や判定には専門知識と経験が不可欠です。人命や安全に関わるため、規格により作業実績や訓練時間、試験が厳格に定められています。日本非破壊検査協会の資格取得などを含め、検査員が一定の技量レベルに達するまでには教育や育成の時間を要します。

手法による適用制限や初期投資・検査時間の負担がある

物理現象を用いた間接的な推測であるため結果に不確実性が伴いやすく、手法ごとに材質や形状、対象の傷に制限があります。また放射線透過や超音波探傷などの装置は導入時の初期費用が高額になりやすく、セッティングや慎重な確認に時間を要する点にも留意が必要です。

まとめ

非破壊検査は有効な利点を持つ一方、手法ごとの制約や初期費用、育成の手間といった課題もあります。材料や形状、目的に応じて手法を適切に組み合わせるとともに、自社育成だけでなく専門業者への委託も視野に入れて検討することが肝要です。

【検査シーン別】
渦流探傷器のおすすめ3選
3 SELECTIONS

渦流探傷器は、スペックだけを見て選ぶと、実際の検査対象の形状や設置環境と合わず、キズの見逃しや過検知が現場で頻発することがあります。
自社の現場で効果を発揮する1台を選べるよう、検査シーン別におすすめの機種を調査しました。

秒単位で流れる
量産部品の検査
ベアリング
シャフト・ローラー
エディーインスペクター エルエックスツー
EddyInspector LXⅡ
アクチューニACTUNI
ACTUNI
画像引用元:ACTUNI公式サイト(https://www.actuni.co.jp/ndi/eddy_crnt/eddylx2.html)
寸法(mm・W×H×D)
370 × 149 × 350
JIS準拠の校正証明で
導入・監査をスムーズに

親会社への提出やPPAP等の品質監査に求められるJIS Z 2316-2準拠の校正証明書を、追加費用や別申請なしで標準添付。書類が最初から揃うため、社内説得から導入後の監査対応まで、スムーズに進められる。

高速デジタル処理×必要十分な
機能で、現場が使いこなせる

過剰スペックを省き、量産検査に必要な機能へ絞り込むことで、専門知識がなくても扱いやすい1台。そのうえ、高速デジタル処理により回転ブレや外乱ノイズを抑える機能を備え、タクトタイムが厳しい量産ラインでも安定した全数検査体制を整える。

凹凸・曲面・
段差面の検査
エンジンブロック
シリンダー・歯車類
スタトグラフ
STATOGRAPH CM+
日本フェルスター
STATOGRAPH CM+
画像引用元:フェルスター公式サイト(https://www.foerstergroup.com/en/statograph-cm-cm)
寸法(mm・W×H×D)
211 × 133 × 317
複雑形状のワークでも
きずを見逃さない

凹凸・曲面・段差面でセンサーと部品の距離がブレることによるノイズを、独自の補正機能で自動補正。従来機では形状由来のノイズに埋もれていた微細なきずのみを抽出し、量産ラインでの過検知を防ぐ。

見てわかるエビデンスで
厳しい品質監査を突破

波形だけでは経験がないと判断が難しい穴・段差・曲面でのノイズがきず信号と重なりを色付き画像に変換し、加工形状はパターン認識で自動処理。視覚的なエビデンスとして記録できるため、海外OEMや親会社の厳格な品質監査にも対応できる。

R&Dでの
高度解析
試作品・不具合品
EV新規部品
エクタン
Ectane 2
エディーファイテクノロジーズEddyfi Technologies
Eddyfi Technologies
画像引用元:ポニー工業(正規代理店)公式サイト(https://www.ponyindustry.co.jp/products/65.html)
寸法(mm・W×H×D)
279 × 254 × 158.8
きず状態の可視化で
原因究明が進む

線でなぞる検査とは異なり、最大256の極小センサーを並べて面で読み取るアレイ技術を搭載。微小なクラックの形状や深さを2D/3Dのカラーマップで鮮明に可視化し、原因究明のためのエビデンスを提供する。

再解析で判定基準を
作り込める

スキャンした膨大な生データをPCにすべて保存できるのが強み。検査後でも、PC上でしきい値や周波数を変えて再解析できる。手探りになりがちな新規部品の複雑な量産検査基準の策定において、データに基づいたルール作りを実現する。

検査シーン別

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