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【種類別】渦流探傷器の選び方

渦流探傷器の導入を検討する際、まず直面するのが「どのタイプの機器を選べばよいのか」という疑問です。渦流探傷器は、使用する現場や検査の目的に応じて、主に「ライン用(インライン)」「ポータブル型」「据置型」の3つのタイプに分けられます。本ページでは、これら3つの主要なタイプの違いを、設置方法や検査スピード、価格帯などの観点から比較・解説します。

渦流探傷器の主な3タイプ

ライン用(インライン)

ライン用(インライン)
引用元:ACTUNI公式HP
https://www.actuni.co.jp/ndi/eddy_crnt/eddylm.html

生産ラインの途中に組み込み、流れてくる製品を自動で連続検査するタイプです。タクトタイムに追従する高速な処理能力を持ち、PLC(制御装置)や搬送コンベア、不良品の自動排出装置と連動できる入出力端子を備えています。自動車部品や鉄鋼メーカーの管材・線材など、品質のばらつきを許さない全数検査の現場で主力となるシステムです。

ポータブル型(ハンドヘルド)

ポータブル型
引用元:ACTUNI公式HP
https://www.actuni.co.jp/ndi/maint_inspc/eddymobile.html

現場へ手軽に持ち運べる、バッテリー内蔵の小型探傷器として使われます。航空機の機体や橋梁、プラント設備の保守点検など、電源が確保できない屋外や高所での検査で活躍します。過酷なフィールド環境に耐える防塵・防水性能(IP規格)を備えたものが多く、手動でプローブを操作しながら、本体の画面でリアルタイムにきずの有無を確認する仕組みです。

据置型(保守検査用)

据置型(保守検査用)
引用元:ポニー工業公式HP
https://www.ponyindustry.co.jp/products/65.html

研究室や工場内の特定の場所に据え置いて使用する、高度な解析機能を備えた検査機として位置づけられます。ポータブル型よりも大きなディスプレイや複雑な信号処理能力(多重周波数やアレイ対応など)を持ち、熱交換器チューブの精密な減肉測定や、新しい検査手法の研究開発などで活用されています。自動化ラインに組み込まず、手動や半自動で精密なデータを取得したい場合に適した機種です。

タイプ別 比較表

各タイプの設置方法や検査スピード、価格帯の違いを一覧にまとめました。用途と予算のバランスを比較検討する際の目安としてください。

タイプ 設置方法 操作方法 検査スピード 価格帯
ライン用 ラインへの組み込み 全自動 非常に速い(秒単位) 300万〜2,000万円超
ポータブル型 持ち運び(携帯) 手動 対象・作業者による 50万〜150万円
据置型 卓上・ラックへの常設 手動・半自動 対象・作業者による 200万〜800万円
※2026年6月2日時点、Googleにて「渦流探傷器」と検索し、上位50位サイトを調査。
「渦流探傷器」製品・メーカー公式サイトと製品・企業検索プラットフォームサイトにある製品30社を調査。

上記の価格帯はあくまで機器本体や基本システムの目安です。特にライン用の場合は、検査対象に応じた特注のプローブ設計や、既存ラインと連動させるための周辺設備(搬送機・排出機構など)のエンジニアリング費用が追加で発生するケースが多くなります。そのため、導入にかかる総コストは「自動化したい範囲」によって大きく変動する点に注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

導入検討時によく寄せられる、タイプごとの選び方や運用に関する疑問をまとめました。

ライン用とポータブル型の
一番の違いは?

大きな違いは「自動化への対応力」です。ライン用はコンベア等の動きに合わせて検査を自動で行い、NG品の排出までシステム化することを前提としています。一方、ポータブル型は作業者が手に持ってプローブを動かし、画面を見て個別に判定する手動検査が基本となります。

複数タイプを組み合わせる
ことはできるか?

可能です。例えば、量産ラインでの全数検査にはインライン機を稼働させつつ、NG判定となった部品の原因究明やオフラインでの抜き取り検査用としてポータブル機を併用することで、堅実な品質保証体制を構築できます。

初めて導入するなら
どのタイプがいいか?

目的によりますが、特定の部品のみの検査から始めたい場合や、予算を抑えたい場合は、ポータブル型を導入してオフラインでの手動検査から効果を検証するのがおすすめです。最初から量産工程の省人化を狙う場合は、メーカーと相談の上でライン用の導入を検討してください。

目的に合ったタイプを
選んで効果を高める

渦流探傷器は、用途に合わせて適したタイプを選ぶことで真価を発揮します。生産性の向上と不良流出の防止を目指すなら「ライン用」、インフラなどの現場保守には「ポータブル型」、精密な検証やデータ収集には「据置型」というように、自社の検査課題と設置環境を明確にした上で、投資対効果の高い1台を選定してください。

当メディアでは、「量産ライン」「凹凸・曲面」「R&Dなどの高度解析」の検査シーン別におすすめ機種を紹介しています。自社の検査現場に合う1台を見つける参考にしてください。

【検査シーン別】
渦流探傷器のおすすめ3選
3 SELECTIONS

渦流探傷器は、スペックだけを見て選ぶと、実際の検査対象の形状や設置環境と合わず、キズの見逃しや過検知が現場で頻発することがあります。
自社の現場で効果を発揮する1台を選べるよう、検査シーン別におすすめの機種を調査しました。

秒単位で流れる
量産部品の検査
ベアリング
シャフト・ローラー
エディーインスペクター
EddyInspector LXⅡ
アクチューニACTUNI
ACTUNI
画像引用元:ACTUNI公式サイト(https://www.actuni.co.jp/ndi/eddy_crnt/eddylx2.html)
寸法(mm・W×H×D)
370 × 149 × 350
JIS準拠の校正証明で
導入・監査をスムーズに

親会社への提出やPPAP等の品質監査に求められるJIS Z 2316-2準拠の校正証明書を、追加費用や別申請なしで標準添付。書類が最初から揃うため、社内説得から導入後の監査対応まで、スムーズに進められる。

高速デジタル処理×必要十分な
機能で、現場が使いこなせる

過剰スペックを省き、量産検査に必要な機能へ絞り込むことで、専門知識がなくても扱いやすい1台。そのうえ、高速デジタル処理により回転ブレや外乱ノイズを抑える機能を備え、タクトタイムが厳しい量産ラインでも安定した全数検査体制を整える。

凹凸・曲面・
段差面の検査
エンジンブロック
シリンダー・歯車類
スタトグラフ
STATOGRAPH CM+
日本フェルスター
STATOGRAPH CM+
画像引用元:フェルスター公式サイト(https://www.foerstergroup.com/en/statograph-cm-cm)
寸法(mm・W×H×D)
211 × 133 × 317
複雑形状のワークでも
きずを見逃さない

凹凸・曲面・段差面でセンサーと部品の距離がブレることによるノイズを、独自の補正機能で自動補正。従来機では形状由来のノイズに埋もれていた微細なきずのみを抽出し、量産ラインでの過検知を防ぐ。

見てわかるエビデンスで
厳しい品質監査を突破

波形だけでは経験がないと判断が難しい穴・段差・曲面でのノイズがきず信号と重なりを色付き画像に変換し、加工形状はパターン認識で自動処理。視覚的なエビデンスとして記録できるため、海外OEMや親会社の厳格な品質監査にも対応できる。

R&Dでの
高度解析
試作品・不具合品
EV新規部品
エクタン
Ectane 2
エディーファイテクノロジーズEddyfi Technologies
Eddyfi Technologies
画像引用元:ポニー工業(正規代理店)公式サイト(https://www.ponyindustry.co.jp/products/65.html)
寸法(mm・W×H×D)
279 × 254 × 158.8
きず状態の可視化で
原因究明が進む

線でなぞる検査とは異なり、最大256の極小センサーを並べて面で読み取るアレイ技術を搭載。微小なクラックの形状や深さを2D/3Dのカラーマップで鮮明に可視化し、原因究明のためのエビデンスを提供する。

再解析で判定基準を
作り込める

スキャンした膨大な生データをPCにすべて保存できるのが強み。検査後でも、PC上でしきい値や周波数を変えて再解析できる。手探りになりがちな新規部品の複雑な量産検査基準の策定において、データに基づいたルール作りを実現する。

検査シーン別

渦流探傷器3選

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渦流探傷器3選